言語聴覚士の年収は平均すると350~450万円です。
フルタイム正職員として就業した場合の初任給は地域差がありますが、20~27万円ほどです。ボーナスを合わせると、初年度の年収は280~400万円であるところが多いようです。

他の医療職とくらべると?

 言語聴覚士の給与は、他の医療職とくらべると高いとはいえません。その理由としては、医師・看護師などとは違い夜勤が無いことがあげられます。また、理学療法士や作業療法士と異なり身体を動かす仕事があまり無いことも関係しています。言語聴覚士はリハビリ職のなかでも少人数であり、部門長などの管理職のポストが少ないこと、女性が多く産休や育休、女性ならではの働き方を選択している人が多いことなども平均年収を抑えている要因といえるでしょう。また、国家資格化をして浅い職種であるため、20代から30代の若い・経験年数の浅い世代が多いことも理由のひとつかもしれません。

年収をUPさせるには?

 病院勤務では、就業の年数が浅いうちはあまり給与が高くありませんが、長く勤務することで役付きになり、年収が上がっていきます。仕事自体は身体に負担がかかる仕事は少なく、長く続けられるものですが、さまざまな職種とのコミュニケーションを取る必要があります。長く同じ職場で務めるには、どちらかといえば人間関係のストレスをマネジメントすることが重要でしょう。
 また、近年は病院に比べて介護保険の施設や訪問リハビリテーションサービスなどの高齢者向けの施設・サービス、児童デイサービス等の障がい者向けのサービスで好待遇の求人が多く出ており、活躍する言語聴覚士の数が増えてきています。"病院で働く"ことへの憧れから医療職を目指す人は多いですが、さまざまな選択肢を検討してみるのもよいでしょう。
 そのほかには自動車運転免許、教員免許、施設管理の資格、認定補聴器技能者、ケアマネージャー、臨床発達心理士など、他の資格を取得している場合に好待遇で受け入れられることがあります。自分自身が働きたい分野で求められている資格や経験年数などの要件をよく調べて資格取得に取り組むことが重要です。

言語聴覚士は副業OK?

 実は、言語聴覚士には副業をしている人がかなり居ます。ひとつの大きな理由としては、さまざまな施設で言語聴覚士がまだ足りていないことが挙げられるでしょう。非常勤で複数の施設を掛け持ちしている人、休日を利用して月数回のアルバイトをしている人、言語聴覚士として働きながら他の仕事をしている人など、さまざまです。
 非常勤の場合、時給は1900~4500円と、比較的高く設定されています。また、一般的なアルバイトによくある「週3日以上」のような条件のほか、月に数回程度や数か月の期限付きの求人、拘束時間が1日4時間ていどの求人などがあります。そのなかには非常勤ならではの珍しい、あまり経験ができない業務内容などを経験できることがあります。それらを上手く掛け持ちして年収をUPさせている言語聴覚士もいます。

言語聴覚士の魅力は安定とやりがい

 言語聴覚士の給与はとても高いわけではありませんが、決して低くはありません。その背景には、医療や介護・福祉の法律で請求できる保険点数が定められており、あらかじめ言語聴覚士をひとり雇った場合の収益に予測が立てられることがあります。そのため、安定した収入を得られることにつながります。また、国家資格職なので年齢にかかわらずある程度の求人数があり、転職やブランクがある場合の復職が容易であることも、安定している点といえるでしょう。
 もうひとつの魅力は仕事のやりがいです。専門知識を活かして障害を持つ人の役に立てることは、素晴らしいことといえるでしょう。決してかんたんなことではありませんが、やりがいの多い仕事です。