今回は、ずばり教材について

 突然ですが、みなさんはどんな訓練教材を使っていますか?
今回は、絵カードや紙教材・イラスト教材を中心に、「市販で購入できる教材」を考えてみました。
隠れた優良教材がみつかるかもしれません。

くもんカード

一般向けの知育教材なので比較的安価で手に入り、丈夫で長く使えるものとして人気です。 どの職場にも置いてある定番教材のひとつでしょう。
 大人の方向け施設には漢字カード、仮名カード、文カード。
 字が大きく文字デザインも世代を選ばない、読みやすく手書き文字に近いフォントが使用されています。
 絵と文字が併置してあるオモテ面、文字のみ大きく印字されているウラ面となっています。
イラストはやわらかなタッチですが、かわいらしすぎないところがよいですね。
子どもに人気があるのはくだものやさいカード、どうぶつカード、たべものカード。
 イラストはリアルなタッチで、食べ物や果物野菜は美味しそうに、動物は動物園でみる本物そっくりに描かれています。
 低年齢向けにはカラーコピーをして絵の形に添って切り取り、より楽しくことばを覚える練習に使えそうです。
 年齢が高くなると、お店屋さんごっこやレストランの注文役、動物の鳴き声当てなど、さまざまなことに使えるでしょう。
 そのほか、生活道具や虫カード、乗り物カード、かずカード、とけいカード、百人一首カード、俳句カード、さまざまなものが用意されており、どれも1,000円前後で書店などで購入が可能です。

エスコアール

 (株)エスコアールさんは、言語障害をはじめとした、障害をもつ方のリハビリのための検査用具や訓練用具を制作している会社です。言語聴覚士の経験もある社長のもと、専門的な視点からさまざまな教材を販売されています。
(株)エスコアール 公式サイト http://www.escor.co.jp/

 大人の方の使用を想定したActCardシリーズの絵カードは、イラストが子どもっぽくなく、訓練を受ける方に抵抗なく見ていただくことができそうです。また、音声再生機器のアクトボイスと連動させることも可能です(参考画像)。また、ハンドアウトを訓練に用いることが多い成人の方の課題作成には、データ教材を入手することができます。これなら、必要な枚数だけプリントして使えるので書類や課題ストックの管理がぐっと楽になりますね。

 お子さん向けの教材には、各種玩具・知育教材のほか、他ではなかなかみられないものとして、SSTカード(ソーシャル・スキル・トレーニングカード)があります。発達障害のお子さんに対して、イラストと解説でソーシャルスキルを学んでもらうことをねらいとした教材です。カラーのイラストがとてもきれいで見やすいタッチなので、おもわず覗き込んでしまいます。
そのほか、構音訓練のキャリーオーバーカードや発音練習に使用することを想定したカードなどは、言語聴覚士の訓練の視点を盛り込んだ、エスコアールさんならではの教材ですね。


こぐま会・100てんキッズ

 こぐま会さんは、幼稚園受験や小学校受験など、お子さんを対象とした学習塾を運営されている団体です。そのノウハウを活かした教材を制作・販売されています。こどもの発達段階、分野に合わせたさまざまな課題を販売されています。受験を想定しているお子さんが対象であるものも多く、説明をする課題や考えるたぐいの課題が充実しているのも特徴でしょう。
 こども向け知育教材とはいえ、論理パズルや図形構成パズルや、4枚絵のストーリーの並び替えカード、しりとりカードなど、成人の方むけにアレンジできそうなものがたくさんあります。
 教材の一部はアマゾンで購入することができます。また、ネットショップ、各種書店でも購入できます。
こぐま会ネットショップ http://www.kogumanet.com/

発達協会

(社)発達協会は、療育事業、出版、セミナー事業など幅広くこどもの発達にかかわる事業を展開している団体です。療育施設は東京都北区にあります。
(社)発達協会 http://www.hattatsu.or.jp/

 全12巻の絵カードが有名です。素材が丈夫で汚してもふき取ることができ、こどもの手でも持ちやすく、机に置くと正方形に近い長方形で並べやすく、めくる際には巧緻性が低いお子さんでも指で持つことができる点がとてもよいです。内容については、言語聴覚士や臨床心理士など療育に携わる方々が語を選定し、イラストははっきりとした色彩で描かれています。もちろん身近な名詞以外に、動作語、形容詞、福祉、場所、連続絵、抽象語(形、数字、位置など)などが用意されており、種類がとても豊富です。ただし、一式揃えるには税込81,000円と、やや高額です。
card_hattatsu
 そのほかに、ドリルやソーシャルスキルトレーニングカード、書籍や雑誌(発達教育)などがあります。公式サイトで購入できるほか、鈴木出版で購入が可能です。

葛西ことばのテーブル

 葛西ことばのテーブルは、言語障害や学習障害を持つ方のための言語学習指導室です。指導室のほか、セミナーと教材販売をされています。

葛西ことばのテーブル http://kasaikotobanotable.net/

kotobatable

   教材は、基本的に言語聴覚士の方が作成されているそうで、言語聴覚士ならではの視点が満載です。とくに、統語や表現のインプット・アウトプットについて細かく段階付けを踏んだ訓練を組み立てることができ、そういったニーズのある方であれば訓練教材には最適です。カード教材、ドリル教材、データ教材などがあり、白黒のイラストと文字で構成されています。ことばのテーブルにはお子さんの方が多くみえるそうですが、成人の方も受け入れているそうで、教材も言語発達遅滞のお子さんだけでなく失語症の方の訓練に活用できそうなものが多数あります。
 特色は、基礎言語学や応用言語学の理論背景に裏付けされた教材という点です。使用方法を参照したり、セミナーに参加した上で活用すると効果が得られやすいでしょう。できれば知識のある人が用いるとよいかもしれません。
 購入は凡人社のウェブサイトから行えます。

おわりに

今回は、絵カードやイラスト教材・テキスト教材を中心に、市販で購入できる教材を販売している代表的な業者さんをご紹介しました。  意外と知らなかった!というもの、職場にあるこの教材、ここのだったんだ!と思ったものもあったのではないでしょうか。全部ご存じという方、なかなかの教材通です。ここには紹介されていない優良教材をご存じであれば、ぜひご一報ください。