実習といえばレポート課題

 臨床実習では施設や学校により異なりますが、事前レポート、デイリー、調べもの課題、症例分析、ケースレポート、終了時のまとめレポートなど、このようにさまざまな課題が課されます。
①所持品・持ち物編、②健康管理編に引き続き、今回は③課題作成編をお送りします。

どんなレポート課題があるの?

レポートとひとくちにいいいますが、いくつかのタイプにわかれます。それぞれの課題で求められていることをしっかりと意識して取り組むことが重要ですね。大学に在籍している人や、かつて卒業した人は、アカデミック・ライティングの作法などテキストを書く上での基本も意識しておくとよいでしょう。
事前レポート
目標レポートなどと呼ぶこともあります。実習にあたり、実習先施設の特性に合わせて自分の学びたいことを記述します。指導するバイザーの言語聴覚士がはじめて受け取るレポート課題になります。
デイリー(デイリー・レポート)
日々の記録です。学校により書式が定められていることが多いです。見学した症例や参加したミーティング、実施したことを時系列で順に記録します。最後にその日の感想や翌日以降の課題を振り返って書く欄を設けていることが多いです。
調べもの課題
あるテーマについて調べ、わかったことをまとめる課題です。「NSTについて」や「くも膜下出血について」など、独自に指定をされます。
症例分析
ケースレポート(後述)のように、ある症例をまとめるレポートですが、ケースレポートとは別の症例についての分析をすることもあります。
ケースレポート
臨床実習の集大成ともいえるレポートになります。たいていの養成校は、特に後半の実習でケースレポートを実習通過の要件としています。基本情報、他部門情報、検査結果や評価、目標設定、訓練立案、訓練実施などをまとめます。実習地によってはスタッフの前で口頭発表を求められることがあります。
抄録
ケースレポートをA4用紙1枚程度にまとめたもののことを抄録と呼んでいます。ケースレポートは何枚かに渡り長いものとなるので、こちらを発表用の資料とします。
終了時のまとめレポート
実習を終えての感想や反省などを書き、終了後に実習先に送ります。実習最終日のデイリーとともに郵送し、成績表とともに返却されるものとなります。

 このように、さまざまな種類のレポート課題が課されます。文章を書くのが苦手で不安だと思う人もいるでしょう。ですが、形式が決まっているものは、数をこなすことである程度書き方が掴めてきます。とにかく書いて書いて、赤が沢山入って帰ってきてもあまり落ち込まず、前向きな気持ちでやってみましょう。

実習にはプリンターは必須!!…けれど、買うお金が無い場合は…?

プリンターは極力準備しよう
臨床実習のレポート課題は、基本的にすべて紙に印刷したものを提出し、やり取りを行います。ですので、家庭用プリンターを用意しておくことが望ましいでしょう。手持ちの課題作成パソコンから問題なく印刷ができるかなどは、もちろん事前に確認しておきましょう。黒インク、トナー切れに要注意です。ただし、普段プリンターを使う習慣がなく、予算にゆとりのない学生生活で買うことができない、そんな場合はどうすればいいでしょうか。
用意できない場合はUSBメモリと印刷のできるコンビニを確保しておこう!
最近は、コンビニにPDF化したデータをUSBメモリやミニSDカードを持ち込めば、店内のコピー機で印刷をすることができます。このサービスを利用してレポートを印刷する方法があります。しかし、これはややリスクが高い方法です。
 まず、印刷を忘れてしまう可能性があります。毎朝、実習先に行く前に必ず忘れずにコンビニに立ち寄りましょう。次に、USBメモリを自宅のパソコンに刺しっぱなしで忘れてきてしまう可能性があります。必ず保存は2つ以上のメモリに行い、バックアップを欠かさず行いましょう。ウェブ上に転送してコンビニでデータを確認できるサービスもありますが、使い慣れていない人はミスが無いよう必ず確認しましょう。
 夜遅くまでかかり、せっかく書き上げたレポートなのに印刷ができず忘れてしまった、となれば勿体ないですね。準備と確認は怠らずに確実に、やっていきましょう。

誤字脱字予防!ワードの予測変換機能にST用語を登録しよう  

一般的に年齢がある程度高い指導者は、誤字脱字に厳しい傾向があります。また、言語聴覚士という職種柄、ことばを使うということに細やかな気を遣える人がいいという考えを持つ人も多いです。人間ですからミスは誰しもありますが、誤字脱字は少ないに越したことはありません。
 せっかくよい内容のレポートが書けていても、誤字脱字が多いとレポート全体の内容がよく練られていないような印象を与えてしまいます。変換については限られた時間のなかでもきちっとしたいですよね。
 そこで、パソコンの入力機能に誤変換しやすいST用語を登録しておくことをおすすめします。
 以下の表は、実習生が誤変換しやすいST用語の最上位です。


誤変換しやすいST用語
単語 よみ 備考
錯語 さくご 誤変換しやすさNo.1!「錯誤」にしがち…
喚語困難 かんごこんなん 「漢語」や「看護」など同音異義語が!
失行 しっこうたいてい、「執行」と変換される
発声発語器官 はっせいはつごきかん「発生発語機関」にしたことありませんか
失行 しっこうたいてい、「執行」と変換される
構音 こうおん高温とか高音とか…ありますよね
高次脳機能障害 こうじのうきのうしょうがい工事脳…?いいえ高次脳

どうやって変換候補を登録するの?
変換したい単語を登録する方法がわからない!という人のために、ざっくりと方法をご説明しておきます。
 まず、文字を入力しているときに出てくる画面右下の「A」とか「あ」とかにカーソルを合わせて…

右クリックします。
そのなかから、「単語の登録(O)」を探して選択。

単語の登録画面が現れます。

変換したい単語は「単語(D):」に記入。
よみがなは「よみ(R):」に記入。
「登録(A)」を押せば完了です。

応用編:
 「短縮読み」機能を活用すると、さらに誤字脱字が少なくかつ時間を節約してレポートを書くことができます。短縮読みとは、携帯電話やスマートフォンの「予測変換機能」のようなものを自分で登録する機能です。
 下の図のように登録すると…「喚語困難」と書きたいときには「かんご」と打っただけで変換候補に出現するよう設定できます。登録はひと手間ですが、いちど登録してしまえばかなり便利ですよ。繰り返しつかう用語はぜひ登録してみてください。 

WordでIPA記号を出す方法を確認しておこおう

構音の記録はIPA表記で!一度はそう注意を受けたことはありませんか?
けれど、あれって結構めんどうなんです。スペースキーを押して空白を開けておいて、印刷してから手書きで書き足せばいいや~なんて思っていたけれど、書き足すのを忘れたまま提出してしまったり。
 IPA記号、奴はかなりの曲者ですよね。
 時間の限られた実習中に焦ることのないよう、事前に出し方を確認しておきましょう。

IPA入力

「挿入」⇒「記号と特殊文字」⇒「その他の記号」をクリック。

IPA拡張

 種類は「IPA拡張」を選びます。文字一覧のなかから必要なIPA記号をクリックし、「挿入」を押すと…本文に入力されます。

高次脳機能障害学会からSLTAサマリー作成シートをダウンロードしておこう

 ケースレポートにSLTAの結果を記載する場合、高次脳機能障害学会が提供しているプロフィールの作成ソフトウェアを利用するのが便利です。下のリンクから、エクセルのファイルをダウンロードできますよ。使い方も解説されています。CATなどほかの検査のサマリー作成用のファイルも同じページにあります。

検査用紙の写しを縮小コピーして、ノートに貼っておこう

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 B6からA5ほどの小さなノートを見学の際の記録に使う場合、記録には前のページから順番に取っていくとすると、後ろのページに、検査用紙を縮小コピーしたものを張り付けておくとよいです。 成人領域ではSLTAやHDS-R、MMSEといったもの、小児領域ではS-S法やLCスケール、新版構音検査はまず必須といえるでしょう。カットオフ値もあわせてメモしておくと、咄嗟に聞かれたときにも焦らずに答えることができますよ。